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Vol.1 箱庭の巨匠、岡田康伸先生に お話を伺いました。

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● 自らが「感じる」授業

院生:
同じ授業では、デスマスクなんかも作ったりして、自分を見つめる時間が多かったように感じていますが、このようなことが目的だったんですね。
岡田:
実践した色々な作業は、自分のイメージっていうことをこころのどこかで感じられるだろうと思って。仮面作りは自分の面をペアの相手が作ってくれるというのも面白いしね。それから、感受性って言うのかな、敏感になること、さらになんか作業をやってるとき自分のこころのどっかが刺激されるでしょ?それがすごく大事で、大きく見れば訓練になるんだけど。教えているとか言うのではなくて、講義じゃなくてね、刺激を与えているだけかもしれないけど。
でも、自分から作っていかないと臨床はどうしようもないから、教えられてなんぼ(知識を)知っていても、セラピーはクライエントとどうしていくかが問題だからね。知識いっぱいあっても、クライエントとの関係ではどうしようもないからね。
院生:
では、先生のこの授業の目的としては、学生のイメージや感受性を刺激して、それらを磨くことの訓練だったんですね。
岡田:
そうやね。学生たちに、そういう部分を磨いてもらいたいということやね。だから、どこか、変な疲れ方をしたでしょ?普段とは違う部分が刺激されているから。
院生:
そうですね、あの3日間はグターっとしてましたね。授業が終わる度になんかポワンとしてて。でも、頭の中では授業中に行ったワークのことがとても印象的に残っていて、いろいろ考え続けているという感じでした。他の授業ではこのようなスタイルの実習をするものはないので、とても良い体験でした。
岡田:
この授業では、グループに分かれてする作業もあったでしょ?グループ箱庭もしたし、グループで相手を褒めあうことや、ワークの後グループでシェアリングするというね。そういうグループも面白いんだよね。で、グループセラピーも本当はずっと関心を持ち続けてるんやけど、あんまり表に出てきていないんだけどね。

● グループの重要性

院生:
個人と比べて良いところとかはどういうところだとお考えでしょうか?
岡田:
基本はやっぱり個人のセラピーだと思う。だけど、臨床心理士がもう少しグループセラピーなどをして、稼ぐとかいう現実的な面を入れていったら、1対1でやっているとやっぱりあの、病院なんかでは稼ぎきれないでしょ?グループでやると、1個の時間は少し長くなるけれど、ある程度ペイしていくでしょ?病院で1グループ10人ぐらいで2グループ程持っているとしたら、心理士1人につき、約20人ぐらいの人がセラピーを受けられるから、お金をたくさんもらえることになるから。だから臨床の現場では、グループを突破口にしていかなあかんと思う。
それから、訓練という意味でもグループが大切になってくる。要するにグループ・ダイナミックスに敏感になるというか、グループ・ダイナミックスという、なんか、目に見えへんものが動くでしょ?それを、どっかで感じないといけないわけで。なんかね、物理的に光がこうピュッピュッと動いている訳ではないので、僕らは目に見えるという点ではわからへんわけだから、グループの中でそういった目に見えない動きを感じる訓練をすると言う意味で、大事やと思うね。
院生:
人と人の間で何が起こるのか、ということを敏感に感じる訓練にグループが重要だと言うことですね。
岡田:
それをもう少し応用したら、家族療法がそうだと思うんだけど、結局グループでしょ?そうすると、そこには何かものすごいものが動いてるはずなんよね。グループというのは大事やと思うんやけど。でもそれまでに個人のセラピーをきちんと出来るようになってからというか、個人セラピーができなくてグループだけやったらあかんだやろうね。やっぱり個人のセラピーが基本やからね。
院生:
グループは応用編ってことですね。
岡田:
そうやね。
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