あーゆす12号3頁

私 の す す め る 3 冊
講師(人間関係論)  福 西 憲 太 郎
1 『あさ / 朝』 谷川俊太郎 文・詩 ; 吉村和敏 写真 / アリス館
君は、あさ目覚めて何を思いますか。楽しいことを思うかもしれないし、何か憂うつになるかもしれない。君のこころが色いろな表情をするとき、「朝」もまた色んな顔を見せてくれます。目の覚めるようなオレンジ、しとしと雨の銀ねず色、朝焼けの赤…。どのようなときも、隠すことなく目いっぱい表現している朝。君のこころはどうですか。未来へと開かれたこころに染みわたるような朝が、君のもとに訪れますように。
2 『トムは真夜中の庭で』 F. ピアス 作 ; 高杉一郎 訳 / 岩波書店
主人公のトム、弟が病気でおじさんのアパートで過ごすことに。眠れないある夜、一階ホールにある、家主のおばあさんの時計が、真夜中の1時に狂ったかのように13回も時を刻む。気になり階下のホールに降りたトムが、奥にあるドアを開けると、ドアの向こうは朝の庭。庭でひとりの少女と出会ったトムは、毎夜ドアの別の時間が流れる世界へ…。真夜中にドアを介して、過去と現在が交錯するふしぎな世界の中で、トムがみつけたもの。それは、時空を超えた人と人のつながりのすばらしさではなかっただろうか。
3 『育てるものの日常』 津守房江 著 / 婦人之友社
幼い頃、どのように育てられたか、断片的に思いうかぶが、ほとんどは記憶の底に沈潜。だが記憶からこぼれ落ちた、小さな砂粒のような日常の出来事も、私の育ちには大切な意味あることであったはず。4人の子どもを育てあげた20年間に、ふとふれた子どもの心の世界の記録。楽しいこと、悲しいこと、困ったこともそのままに表現しきっている子どもの日々の生活。そこにそっと寄りそい、応え合う母のあたたかなまなざしと関わり。忘れていた幼い頃のことが、いつの間にか、私の身体に喜びと共に生きいきと蘇ってきた。

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