あーゆす14号4頁

『センス・オブ・ワンダー』を読んで
幼児教育専攻2回生  花 田 麻 衣

この本は、レイチェルとロジャーが一緒に海辺や森を探検し、星空や夜の海を眺めた経験をもとに書かれたものです。

ある時は、雨の日の森を探検することもありました。普段の私たちは雨が降ると気分が落ち込んだり、外へ出掛けることが嫌になったりします。しかしレイチェルは雨の日は、森を歩きまわるのにはうってつけだと思っていました。なぜなら森は雨が降ると、生き生きとして鮮やかに美しくなると考えていたからです。森に限らず、ただ道を歩いているだけでも様々な発見ができます。雨が降ったからこそ出会えた生き物や、雨の音や香り、冷たさなどは五感を使って体全体で感じることができます。現代の子ども達が雨を嫌がるのは、親を含め周りの大人達が雨が降ったことを残念に思ったり、憂うつに思ってしまうからだと思います。子どもはその様子を見て雨は嫌なものだと認識してしまっているのかもしれないと思いました。子ども達は、雨が降っていても遊びを考え出すことができ、全身で雨を感じ、楽しむことができるということを忘れずに行動することが大切だと感じました。

子ども達は、するどい感性を持ち、いろいろなものに興味を示します。また創造力豊かに遊びの世界を広げていきます。しかし大人になると、洞察力や好奇心を失っていきます。それは美しいものを見ても美しいと感じることができず、子どもと共感する機会を失うことにもつながると考えられます。しかし子どもが生まれながらに持つ「センス・オブ・ワンダー = 神秘さや不思議さに目を見はる感性」は、失われていた子どもの頃の気持ちを呼び覚まし、自然のものに目を向ける機会を与えてくれると思います。便利な世の中になり、人工的なものに頼ってしまう私たちですが、自然に守られ、支えられて生きているという自覚を持ち生きていく必要があると感じました。

このセンス・オブ・ワンダーを保ち続けるためには、住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもと一緒に再発見し、感激を分かち合ってくれる大人が、少なくともひとり、そばにいる必要があるとレイチェルは考えています。

自然に触れるという喜びは、特定の誰かに与えられるものではなく、地球上に住むすべての生命に与えられるものです。しかしそれが当たり前にあることで逆に触れる機会を少なくさせているのだと思います。一度違った視点で自然を見てみると良いと感じました。子どもの目線でものを見ることで、子どもと同じように感じたり、今までとは違った発見があるかもしれません。子どもと一緒に自然の中を歩き回ることで、自分の感受性を高めたり、再発見の中から、気持ちの共有をしていきたいと思いました。

この本は、児童教育学科の学生にぜひ読んでほしいと感じました。

『センス・オブ・ワンダー』 レイチェル・カーソン 著 / 新潮社

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