あーゆす21号3頁

私 の す す め る 3 冊
家政学科・助教(スポーツ栄養学)  古 川   彩
1 『じつは、わたくしこういうものです』 クラフト・エヴィング商會 著/平凡社
 ポートレートと商売道具の写真とともに自分の仕事について語った、19人の「わたくし」たちの物語。彼らの職業は、「月光密売人」、「秒針音楽師」、「チョッキのメニューを差し出す料理人」、「時間の管理人」、「シチュー当番をする司書」など、なにやら耳慣れないものばかり。彼らの仕事に対するこだわりは、まさに人生そのものへのこだわり。
 とても不思議で、とっても素敵。ウソとホントが巧みに交差する、大人の絵本です。
2 『【新釈】走れメロス 他四篇』 森見登美彦 著/祥伝社
 新訳ではなく新釈。「走れメロス」や「山月記」といった日本文学の古典的名作を、『夜は短し歩けよ乙女』の作者が解釈したらこうなった!表題作の「走れメロス」は、とにかく笑えます。原作はそれぞれ独立した物語なのに、この短編集ではすべて同じ京都の街を舞台に描かれており、登場人物も密接に関連しています。「詭弁論部」や「図書館警察」など、森見作品ではお馴染みのキーワードも多数登場。原作を知らなくても充分に楽しめますが、知っていると悔しいくらい面白さが倍増します。今年は太宰治の生誕100周年。これを機に、いろいろ読んでみてはいかがですか。
3 『レヴォリューションNo.3』 金城一紀 著/角川書店(角川文庫)
 この本は、私が定時制高校で働いていたときに、ある男子生徒から「俺の人生を変えた本」と言って紹介された1冊です。オチコボレ男子高校に通う「ザ・ゾンビーズ」たちの疾走感あふれる爽快な学園物語。「君たち、世界を変えてみたくないか?」生物教師の言葉で目を覚ました彼らが抱く野望とは。とにかくばかばかしくて、愛おしい。くだらないことに夢中になって、全力で無茶してバカできるのは1つの才能、素敵なことです。泣けて笑えて、深い。シリーズ続編『フライ、ダディ、フライ』、『SPEED』もぜひどうぞ。

(ふるかわ あや)

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