あーゆす9号3頁

私 の す す め る 3 冊
専任講師  岡 本 美 晴
1 『えをかく』 谷川俊太郎 作 ; 新太 絵 / 講談社
娘が保育園に通っていた頃、毎晩何度も何度も読まされた。自然と生活それら現象と行為が淡々と続く。難解なところもあるのだけれど、子どもはじっと耳を澄まし、目を凝らして聞いていた。長新太さんの絵と共に、大人のなかにまだ子どもの部分を大事においている人々には、この削ぎ落とされた言葉の表現の魅力が、ある種のリズムを伴って心に染みてくるのではないだろうか。
2 『表札など : 石垣りん詩集』 石垣りん 詩 / 童話屋
学生の頃、詩は身近だった。中原中也に始まって、萩原朔太郎の「月に吠える」や「緑色の笛」は絵を描く題材になった。今、茨木のり子さんの「言の葉」は1970年から1990年以降まで作者の年代を追っているのだが、スーッと作品に近づける年代があっておもしろく思う。「表札など」は、ほんとうにやさしい言葉と表現の確かさで、シャンと背筋の伸びた、高い志を感じる。
3 『テロの帝国アメリカ : 海賊と帝王』 N・チョムスキー 著 / 明石書店
著者ノーム・チョムスキーについては、詩の解説文などでその名前を目にする程の知識しかなかった。言語学者として業績を高く評価される一方、アメリカの外交政策を批判する活動を続けている。その講演と会見の映画に心を動かされて、本書に行き当たった。事実とそれに基く分析と、研究者の姿勢を横に見ながら、世界の情勢を勉強する機会を得ることができた。

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