第47集(2008)目次

標 題 著者名
論文
九州地方における郡是製糸株式会社分工場の形成過程 山田 智子 (1)
保育者養成校における音楽系科目のシラバス充実のための一考察 : 日本保育学会第61回大会を俯瞰して 伏見 強 (11)
コミュニケーションワーク活性剤としてのコラージュの有効性について(2) 鳥丸 佐知子 (22)
歩行数からみた身体活動量の推移 森井 秀樹・池田 順子 (32)
発達障害児と共に学ぶ : 保育園行事へのスムーズな参加 中塚 雅子・落合 利佳 (40)
保育内容「言葉」に生かす「文化」の伝承 千古 利恵子 (50)
幼小連携教育カリキュラムの構築 : カリキュラム実践のストラテジーと評価プロット・モデル 田中 亨胤 (60)
ことばと身体の密接性について 森川 知史 (67)
女子短大生の食意識の構造 : 食に関する知識レベルに着目して 中島 千恵・坂本 裕子・
浅野 美登里・落合 利佳
(76)
校歌の文化的役割 宮島 幸子 (90)
昔話と幼児教育(その2) 北川 喜美子 (97)
青年女子のエネルギー・栄養素及び食品群摂取量の推移 池田 順子・福田 小百合・
村上 俊男・森井 秀樹・
河本 直樹
(107)
研究ノート・資料
Vinayavastutikaに見られる『城喩経』註釈(1) : 十二縁起支の定義 仲宗根 充修 (120)
第3次枚方市地域福祉活動計画策定における市民参加手法について : 特に地域標準化の試みを中心に 竹之下 典祥 (125)
学生実験を通して得た食品栄養学的知見 村上 俊男 (138)
抑うつとパーソナリティの関係 鳥丸 佐知子 (146)
京都文教短期大学図書館「村松文庫」所蔵本 書誌紹介(一) 千古 利恵子・續木 好子 (156)
資料 糸賀一雄蔵書目録(哲学編) 石野 美也子 (164)
翻訳
モニカ・ワグナー「画像-文字-素材 ボルタンスキーとジガードソン、キーファーの作品における記憶の構想」 今村 美邦子 (172)
教育研究活動報告
学食における食教育の取り組み 福田 小百合・池田 順子 (180)
小学校英語活動の実際 : 6年生の事例 横山 聡洋 (186)
執筆者一覧 (193)
 
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九州地方における郡是製糸株式会社分工場の形成過程
山田 智子
要 旨 : 郡是製糸株式会社は、大正後期から昭和初期にかけて宮崎・宇島・熊本・臼杵に大規模な工場を建設した。敷地規模の平均は1万7千坪で、原料地盤の確保、鉄道駅の開通、近世以来の町場との近接地、工業用水としての上水と排水路の確保などが立地条件となった。生産施設と居住施設を区分し、建物の桁行を東西方向に長く配置するという創業以来の配置計画は大正時代までは遵守された。しかし熊本分工場では再繰場・繰糸場をRC造にし、繰糸場を南北方向に配することにより、作業動線の効率化がはかられた。外観にも洋風意匠が多用され、戦前の近代工場の到達点に達したといえよう。
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保育者養成校における音楽系科目のシラバス充実のための一考察 : 日本保育学会第61回大会を俯瞰して
伏見 強
要 旨 : 本学児童教育学科のカリキュラム及びシラバスの改善・改良の課題は何か。筆者が関わる音楽系科目のシラバス充実と教育的効果の向上を図るための基礎資料を得るために、日本保育学会第61回大会を振り返りながら本考察を行う。保育者養成は多岐にわたる領域から成り、多面的で複合的な専門性を包含しているが、関係各機関においても、様々な角度から実効性の高い養成プログラムの開発が試行されていた。これらのデータと本学及び本学音楽系科目の課題を対比・検証する。 
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コミュニケーションワーク活性剤としてのコラージュの有効性について(2)
鳥丸 佐知子
要 旨 : コミュニケーション関連の講義において、自己理解・他者理解・相互理解などを深める手段のひとつとして、数年にわたり、コラージュワークの導入を試みている。本稿では、通学の講義での実践例を取り上げ、通信スクーリングでの実践例とも比較しながら、導入する際のさまざまな問題点について考察した。
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歩行数からみた身体活動量の推移
森井 秀樹, 池田 順子
要 旨 : 1988年から2007年の20年間において、女子学生2,089名を対象に実施した日常歩数の測定から、平均歩数ならびに消費エネルギー量の動態について検討した。その結果、平均歩数は20年間の推移において有意に上昇(β=0.143,p<0.01)し、特に10,000歩以上群で有意な増加(β=0.546,p<0.05)が認められた。さらに10,000歩の歩行が300kcal以上のエネルギー消費に相当することが明らかとなった。しかしながら、10,000歩以上群の平均比率は22.9%と低値を示すことから、日常生活において1日10,000歩以上の歩行を目標にすると共に、計画的・意図的な運動の日常化が必要であると考えられる。 
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発達障害児と共に学ぶ : 保育園行事へのスムーズな参加
中塚 雅子, 落合 利佳
要 旨 : 保育園の現場でみられる発達障害の中でもとりわけアスペルガー症候群の子ども達を取り上げ、彼らに対する行事での支援について具体的にまとめて報告した。彼らを支援・援助していく上で大切なことは、可能な限り失敗体験や嫌悪体験をさせないことである。その意味では、運動会・お遊戯会といった園行事は、マイナス体験をしやすい場であり、見通しを持たせ、事前に十分に彼らにわかる形で様々な予告をするなどの支援が必要である。 
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保育内容「言葉」に生かす「文化」の伝承
千古 利恵子
要 旨 : 新教育基本法では、「幼児期の教育」の重要性が明確にされた。改正に伴い「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」も改められ、保育現場は様々な課題に直面する。「保育所保育指針」は、従来の通知から告示に変更され、保育所は幼稚園の取り組みを視野に入れつつ保育に当たらねばならない。本稿では、保育内容「言葉」の実践上の課題について、教育の目標(第1章第2条5)に掲げる「伝統と文化を尊重」する観点から考察を試みた。
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幼小連携教育カリキュラムの構築 : カリキュラム実践のストラテジーと評価プロット・モデル
田中 亨胤
要 旨 : 幼小連携教育のカリキュラムにおける交流活動は、互恵的な育ちを方向付けた体験的な学習として展開される。連携教育への取り組み方は、7つのパラダイムとして典型化される。これらのパラダイムに実践事例をプロットした結果、第6・7のパラダイムには実践事例のプロットが少ない。7つのそれぞれのパラダイムは相互に関連し合い、複合的・統合的な取り組みによって、幼小連携教育としてのアカウンタビリティが保障される。
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ことばと身体の密接性について
森川 知史
要 旨 : ことばが「声」であり、所作であることを考える。ことばは、知性を動かすものとして機能するので、私たちの内部に初めから知性的存在としてあったように思いがちだが、実はきわめて身体に密接した存在で、ルールを充分には心得ずに参入した「言語ゲーム」での身体活動を伴う所作とともに獲得したものであることを見たい。
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女子短大生の食意識の構造 : 食に関する知識レベルに着目して
中島 千恵, 坂本 裕子, 浅野 美登里, 落合 利佳
要 旨 : 本研究は短大生の食に関する意識の構造と知識との関係を明らかにすることを目指した。アンケートの対象は保育士養成課程(幼児教育専攻、子ども未来専攻)及び栄養士の養成課程に学ぶ女子短大生(1回生)378人で、アンケートは2007年5月に実施した。分析にあたって、意識を4つの領域に分け、知識に関する質問の正答数によって3つのランクに分けた。分析の結果、食物栄養の学生の意識は全般的に高いものの、専攻間に大きな差はなかった。しかし、知識レベルでは、知識が高い方が意識も高いことがわかった。
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校歌の文化的役割
宮島 幸子
要 旨 : 校歌はシンボリックなものとして紹介される。校歌は一見、学校文化において主要文化の領域にあるようにみえるが、校歌は副次文化の領域において語るべきものの一つになると思われる。 学校長たちは異口同音に「連帯感を養うもの」「郷土愛を育んでいく歌」「母校の象徴」「原風景」と言う。校歌は時間的事後性のある存在であるが、アンケート結果から学校というコミュニティのなかで個々人のアイデンティティをも育くんできていることが分かったので報告する。
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昔話と幼児教育(その2)
北川 喜美子
要 旨 : 昔話は長い歴史を通して、親から子へ、子から孫へ、世代を重ねて語り伝えられてきた大切な伝承文芸の一つです。地域の風土に根ざした暮しの場で、その土地、土地のことばで語り伝えられてきた昔話は、子どもの楽しみであるとともに、人として生きる規範を学ぶ場という、子育てに深くかかわるものでした。ここでは、筆者の視点から、今日の幼児教育の課題とされているものと、昔話の関わりについて考えてみたいと思います。
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青年女子のエネルギー・栄養素及び食品群摂取量の推移
池田 順子, 福田 小百合, 村上 俊男, 森井 秀樹, 河本 直樹
要 旨 : 青年女子1417人を対象者として、14年間にわたり秤量記録法による食物摂取調査を実施し、エネルギー・栄養素摂取量及び食品群の摂取量・摂取パターンの推移を単回帰分析法により解析し、14年間の推移を検討した。その結果、エネルギー及び蛋白質、脂質やカルシウム等7つの栄養素は、14年間で有意に低下する傾向が認められた。食品群では摂取状況が有意に増大した食品群はなく、多くの食品群で低下する傾向が見られ、食品摂取パターンとして見た推移にも好ましくない傾向が認められた。
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Vinayavastutikaに見られる『城喩経』註釈(1) : 十二縁起支の定義
仲宗根 充修
要 旨 : 本稿では、Mulasarvastivadavinaya の Pravrajyavastu(義浄訳『根本説一切有部毘奈耶出家事』)に対する註釈書Vinayavastutika ('Dul ba gzhi rgya cher'grel pa )における十二縁起支の定義と、説一切有部の論書における十二縁起支の定義とを比較・考察する。
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第3次枚方市地域福祉活動計画策定における市民参加手法について : 特に地域標準化の試みを中心に
竹之下 典祥
要 旨 : 2000年の社会福祉法改正に伴い、全国で市町村の地域福祉計画や社会福祉協議会による地域福祉活動計画が策定されている。しかし、市民の声が反映された計画や合意形成がとれた計画への取り組みは十分とはいえない。そこで、本稿では第3次枚方市地域福祉活動計画を取り上げ、市民参加手法に着目した。この計画では、生活主体である市民と暮らしの場である小地域を基点とした独自の地域標準化の試みが行われた。
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学生実験を通して得た食品栄養学的知見
村上 俊男
要 旨 : 長年に渡り栄養士養成課程における実験を担当してきて、教育的な配慮から、古典的なテーマの内容に私なりのアレンジを加えたケースが多々ある。結果として新発見とまでは言えないが、興味深くかつ納得のいく知見が得られた数例について紹介した。そのタイトルは、(1) 緑茶のタンニン濃度、(2) リンゴジュースの酸度、(3) ビタミンCの損失、そして(4) 唾液アミラーゼの活性である。
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抑うつとパーソナリティの関係
鳥丸 佐知子
要 旨 : パーソナリティ研究は、正常な人の個人差アプローチとして研究が進められてきた。一方、抑うつ研究は、抑うつの障害を持つものに共通する属性に焦点をあて研究が進められてきた。本論では、抑うつの人に見られるネガティブな情報処理バイアスについて、パーソナリティ要因と個人差の問題を軸に、コンピュータネットワークによるシミュレーションを試みた研究を概観し、最近のパーソナリティと抑うつの関係に関する研究のひとつを紹介する。
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京都文教短期大学図書館「村松文庫」所蔵本 書誌紹介(一)
千古 利恵子, 續木 好子
要 旨 : 京都文教短期大学図書館「村松文庫」目録作成の準備を始めた。本稿は、その第一回目調査結果を報告するものである。
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資料 糸賀一雄蔵書目録(哲学編)
石野 美也子
要 旨 : 平成15年12月から平成17年4月まで滋賀県の依頼により、平成17年4月以降は社会福祉法人大木会の依頼により糸賀一雄資料のデジタル化及び資料整理をすすめてきた。糸賀一雄の著作物の特に生原稿の保存ということにかかわった中で、糸賀一雄はどのような書物を読み、思想を形成してきたのかを知りたいという思いと、その書物も著作と同じく重要な資料であり、保存しておく必要があるということでチームを組み糸賀一雄蔵書目録の作成を行った。 ここには、紙面の関係で哲学編として、東西の哲学及び宗教哲学のジャンルの蔵書目録を掲載する。
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モニカ・ワグナー「画像-文字-素材 ボルタンスキーとジガードソン、キーファーの作品における記憶の構想」
今村 美邦子
要 旨 : このワグナーの論文で取り上げられたC. ボルタンスキー(1944-)、S. ジガードソン(1943-)、A. キーファー(1945-)は、現在活躍中の造形作家であり、特に第三帝国に関わる歴史の記憶を物質的素材に留める作品を創作している。彼らは、高速で現実を複製し続けるメディア社会にあって、文字や画像だけに頼らない記憶の留め方を模索しつつ、忘却および既存の歴史概念に抵抗する素材を選び出し、そこに排斥され無にされた者達の証言を読みとろうとするのである。
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学食における食教育の取り組み
福田 小百合, 池田 順子
要 旨 : 2005から2008年度にかけて、学生が食生活に関心を持ち、自己管理できる能力を身につけるための食教育を、日常の食生活の場である学生食堂において、複数の媒体を用いた栄養情報の提供や参加型の取り組みを通して実施した。その結果、食教育前と比べ、取り組み後に好ましい変容がみられ、学生食堂における食教育の有用性が示された。しかし、食生活に問題のある学生も多くみられ、今後も食教育が必要であることがわかった。
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小学校英語活動の実際 : 6年生の事例
横山 聡洋
要 旨 : これは、京都文教短期大学付属小学校の6年生英語活動の授業形態と学習内容を、どのようなねらいで実施しているか紹介したものである。児童37名を、小学校教諭の筆者と、京都文教中学・高等学校英語科教諭、ネイティヴの英語科教諭の3名で、一斉指導や、少人数指導による、様々な展開を試みている。英語という言語で遊んだ低・中学年から、英語という言語に注意が向きつつある高学年のあるべき指導法を考えてみた。
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