第50集(2011)目次

標 題 著者名
論文
水循環スーツ・ベスト着用時における運動中の体温調節反応 久米 雅・芳田 哲也 (1)
有機酸摂取が運動後の血中乳酸濃度に及ぼす影響 古川 彩・久米 雅 (10)
股関節屈曲が脚筋力の発揮に及ぼす影響 森井 秀樹・山岡 憲二 (16)
栄養士養成課程学生の塩分表示の知識・意識・行動の実態-専門教育を受けた期間との関連から考察した塩分表示と消費者教育のあり方- 田中 惠子・杉山 文・
森 美奈子・坂本 裕子・
中島 千惠・池田 順子
(21)
学生食堂における1年間の食教育の取り組み-2005 年度から2010 年度にかけての取り組みの効果- 福田 小百合・池田 順子 (33)
実験授業から見た塩分の問題 村上 俊男・横田 直子 (42)
キャリア教育における相互評価学習実践に関する研究-評価能力の向上と自己効力感の観点から- 桑原 千幸 (53)
「私の指導法」検証 -保育者養成科目担当者の課題- 千古 利恵子 (61)
学生の地域子育て支援ひろばへの参加による心理的変化の質的調査研究-SCAT 法導入による実習体験過程の理論的仮説生成の試み- 竹之下 典祥・馬見塚 珠生 (70)
幼児教育カリキュラム構築におけるアーティキュレイション・ファクターの概念モデル 田中 亨胤 (82)
知的障害者の看取りと死に関する施設職員の意識-A 施設職員のアンケート調査結果から- 張 貞京・石野 美也子 (92)
実習体験は彼女らの何を変えたのか-入学前課題「乳幼児、ふれあいウォッチング」を通して- 鳥丸 佐知子 (105)
アメリカにおける就学前からの言語教育強化政策とその根拠 中島 千惠 (115)
ゼミにおけるミュージカル「不思議の国のアリス」制作・上演の成果 伏見 強 (125)
保育者-保護者間のコミュニケーションの改善をめざした研究(2)-保護者からの相談に対する保育者の答え方の特色- 真下 知子・張 貞京・
中村 博幸
(136)
身体表現あそびの保育内容の検討-3〜5歳児クラスでの「草むらごっこ」の実践から- 本山 益子・平野 仁美 (147)
繊維工場における家庭寮の形成と建築構成 山田 智子 (158)
研究ノート
知的障害者のデス・エデュケーション構築の試み(2) -グループワークを通して- 石野 美也子・張 貞京 (169)
ウエディングメロディーの形成 宮島 幸子 (177)
資料・情報
食と健康に関わる教育・研究に関する一考察 池田 順子 (185)
スペインに眠る漢籍に関する調査研究動向 林 雅清 (196)
教育研究活動報告
保育ゼミにおける実践活動 I -子育て支援室「ぶんきょうにこにこルーム」での取り組み- 鳥丸 佐知子 (204)
調理学実習における調理技術向上授業実践の教育効果-2年間の授業実践の報告- 森 美奈子 (208)
執筆者一覧 (212)
 
戻る

 

水循環スーツ・ベスト着用時における運動中の体温調節反応
久米 雅 , 芳田 哲也
要 旨 : 全身を覆うユニフォームを着用して行うスポーツ種目は、着衣が熱放散を阻害し熱中症を誘発する事から、本研究は水循環スーツ(WPS)・ベスト(WPV)を着用した場合の体温調節反応をフェンシングユニフォーム(FU)や裸体時(NU)と比較した。その結果WPSに26℃の水を循環させた時の冷却効果はNUと同様で、14℃の条件ではNUより高い事が示された。しかしWPVを着用して14 〜 26℃の場合の3条件はNUよりも身体冷却効果は低いが、FUよりも高い事が示唆された。
目次 へ
有機酸摂取が運動後の血中乳酸濃度に及ぼす影響
古川 彩 , 久米 雅
要 旨 : 種目特性の異なる運動部に所属する健康な女子7名(17.5±1.3歳)を対象に自転車エルゴメーターを用いて40秒間ウィンゲートテストを行い、リンゴ酸摂取による運動終了後の血中乳酸濃度に及ぼす影響を検討した。その結果、リンゴ酸を摂取した群は摂取しなかった群に対し、10分後(p = 0.05)、30分後(p = 0.08)において血中乳酸濃度が低値を示す傾向がみられ、リンゴ酸摂取により血中乳酸の除去が速やかに行われた。
目次 へ
股関節屈曲が脚筋力の発揮に及ぼす影響
森井 秀樹 , 山岡 憲二
要 旨 : 健康な女子大学生7名を被検者に、股関節屈曲度の異なる姿勢(座位および水平位)が脚の伸展力と屈曲力に及ぼす影響を検討した。その結果、屈曲力(N、N/kg)には姿勢による有意な違いを認めることはできなかった。一方、伸展力(N、N/kg)については、座位姿勢で高値(p<0.001)が認められたことから、最大脚伸展力を評価する場合、股関節の屈曲位(座位姿勢)が選択的肢位であることが明らかとなった。
目次 へ
栄養士養成課程学生の塩分表示の知識・意識・行動の実態-専門教育を受けた期間との関連から考察した塩分表示と消費者教育のあり方-
田中 惠子 , 杉山 文 , 森 美奈子 , 坂本 裕子 , 中島 千惠 , 池田 順子
要 旨 : 「専門教育を受けた期間が異なるグループの塩分表示に関わる知識、意識、行動の実態を明らかにして、塩分表示と消費者教育のあり方について考察を加えることを目的とした。ナトリウム量から食塩相当量への換算は知識として習得が難しく、知識の項目より、減塩への意識が、塩分表示の参考行動と強く関連していた。消費者教育で一日摂取目標量の習得と減塩への強い意識付けを行うと共に、成分表示への食塩相当量の併記を推進していく必要性が示唆された。
目次 へ
学生食堂における1年間の食教育の取り組み-2005 年度から2010 年度にかけての取り組みの効果-
福田 小百合 , 池田 順子
要 旨 : 大学入学時から卒業時にかけて食生活が好ましくない方向に進むことを追跡調査で明らかにしてきた。そこで、食生活を自己管理する能力が身につくように、学生の日常の食生活の場である学生食堂を通して食教育を実施し、その効果を検討することを目的とした。2005から2010年度にかけて、1回生の女子学生に対して、1年間様々な方法で食教育の取り組みを行った。その結果、食堂での料理選択に際して、意識の変化がみられ、さらに食行動においても好ましい変容がみられた。
目次 へ
実験授業から見た塩分の問題
村上 俊男 , 横田 直子
要 旨 : 実験授業で取り組む「塩分(NaCl)」に関しての現状とその問題点をまとめると、以下のようになる。1)モール法での実験値はCl量基準なので、減塩・低塩を謳った製品のナトリウム(Na)表示値とはズレる場合がある。2)調味料の塩分定量だけに止めず、それを塩分の具体的な摂取量に結びつける必要がある。3)塩分の多少は味覚に頼らず、Na表示を活用して自覚すべきである。以上のことを踏まえて、「塩分定量から減塩(Na量の低減)・適塩への結びつけ」を意図する授業の展開を提示した。
目次 へ
キャリア教育における相互評価学習実践に関する研究-評価能力の向上と自己効力感の観点から-
桑原 千幸
要 旨 : キャリア教育で育成すべき能力の一つである主体的に進路を選択する能力は、自己効力感に大きく関わる。本稿では、キャリア教育科目における2010年度前期・後期にわたるMoodleのワークショップモジュールを用いた相互評価学習の取り組みについて報告する。後期受講生のアンケートから、評価能力について84%の学生が前期より向上したと回答した。アンケートをもとに評価能力の向上と自己効力感の観点から、相互評価学習のあり方と評価方法について考察する。
目次 へ
「私の指導法」検証 -保育者養成科目担当者の課題-
千古 利恵子
要 旨 : さまざまな「子育て支援」活動の取組と並行し、保育者養成に力を注ぐ教育機関は増加している。一方、保育者の資質・能力を問う社会の声が高まり、保育者養成機関を統轄する政府機関は、従来の指導内容を見直し、社会のニーズに応えようと改善に努めている。しかし、養成にあたる教育現場でも工夫を凝らしてはいるが、教職員の熱意だけでは思うような成果が上げられない。従って、養成校の科目担当者は、受講生の「意欲」「関心」の実態把握が先決課題になるのである。
目次 へ
学生の地域子育て支援ひろばへの参加による心理的変化の質的調査研究-SCAT 法導入による実習体験過程の理論的仮説生成の試み-
竹之下 典祥馬 , 馬見塚 珠生
要 旨 : 「子育て支援活動」演習に参加した3期生に関する調査研究を行った。過去の調査では、質問紙を実習(ひろば体験)の前後に行い心理的変化を省察する量的調査を実施し、一定の研究成果を得られた。今回は学生のインタビューを行い、質的調査法として開発されたSCAT法を用いて、学生の実習体験過程についての理論的仮説生成を試みた。結果は、ひろば実習が学生に5項目の体験的学びを促す。その学びを促進する条件として2項目が考えられ、新たに3項目の課題が伺えた。
目次 へ
幼児教育カリキュラム構築におけるアーティキュレイション・ファクターの概念モデル
田中 亨胤
要 旨 : 幼児教育カリキュラムの開発モデルにおいて組み込まれたテクニカル・タームの中で、カリキュラム構築のアーティキュレイション・ファクターとなるタームの基礎概念を明確にした。主として「カリキュラム装置」「経験的情況位相」「幼児期にふさわしい生活の展開」「コミュニケーション生成」のカリキュラム・モデルにおいて、構築の要、繋ぎとなるキーワードを析出し、それぞれの概念・意味を定義づけた。これによって、カリキュラム構築の理論的根拠を示すことになる。
目次 へ
知的障害者の看取りと死に関する施設職員の意識-A 施設職員のアンケート調査結果から-
張 貞京 , 石野 美也子
要 旨 : 知的障害者の高齢化は著しく、親亡き後をどのように過ごし、死を迎えるかは入所施設の課題となっており、制度的な整備がなされないまま長年暮らしてきた施設で看取りが行われている。本研究では、10年間で10名の看取りを行ったA施設職員を対象に、職員が抱く感情および看取りに関する意識、対応の困難さなどについて自由記述式調査を行った。仕事上の関係を超えた関係性が作られており、周りにいる利用者の不安を和らげるために苦心する姿が明らかになった。
目次 へ
実習体験は彼女らの何を変えたのか-入学前課題「乳幼児、ふれあいウォッチング」を通して-
鳥丸 佐知子
要 旨 : 本学の幼児教育学科は、保育士養成校とよばれる学校のひとつである。数年前から、学科独自の入学前課題として「乳幼児、ふれあいウォッチング」を導入している。約1年半後の2回生後期、当時と全く同じ課題を再度試み、自らがどう変化したと感じたか、実習経験を含む2年間の学びは何をもたらしたのか、自由記述による探索的調査を実施した。その結果、子どもを見る「視点」の変化、「関係性」の意識等で大きな変化があったことが明らかになった。
目次 へ
アメリカにおける就学前からの言語教育強化政策とその根拠
中島 千惠
要 旨 : アメリカでは、就学前(4歳)からリーディングやリテラシーの教育に力が入れられている。政策の流れをたどり、なぜ就学前から言語教育に力を入れるのか根拠をさぐった。クリントン政権(The Goals 2000)、ブッシュ政権(NCLB)、オバマ政権(Race to the Top)によって就学前の幼児、とりわけ不利な立場の子どものレディネスを高め、結果志向の政策が強化されてきた。政策は黒人と白人の学習ギャップ、就学後のリーディングスコアの拡大傾向など長年の調査結果に基づいていた。
目次 へ
ゼミにおけるミュージカル「不思議の国のアリス」制作・上演の成果
伏見 強
要 旨 : 22年度の本ゼミ生は、ミュージカル「不思議の国のアリス」を制作・発表した。制作に当たっては、学生たちにとって馴染み深いディズニーのアニメーション映画を参考にしたものの、脚本合作から配役、衣装考案、音響・照明プラン作成等に至るまでのすべてが手作りであり、幼児教育を学ぶ学生ならではの独創性も随所に観られた。タイトな時間割を克服しながら奮闘した本ゼミ生の取り組みを改めて検証し、制作・上演の成果と課題を探る。
目次 へ
保育者-保護者間のコミュニケーションの改善をめざした研究(2)-保護者からの相談に対する保育者の答え方の特色-
真下 知子 , 張 貞京 , 中村 博幸
要 旨 : 保育者-保護者間のコミュニケーションの改善をめざし、保育者養成課程においても現場での学びの礎となる取り組みが必要である。筆者らは、教材開発のための予備調査として、保護者からの相談の場面を設定したシナリオ形式の質問紙によるアンケート調査を実施した。現職の保育者による回答の分析より、保育者の答え方の特色として、1.「傾聴・共感」2.「具体的なアドバイス」3.「保育者として一緒に問題解決にあたる姿勢を示すこと」の3点が見られた。
目次 へ
身体表現あそびの保育内容の検討-3〜5歳児クラスでの「草むらごっこ」の実践から-
本山 益子 , 平野 仁美
要 旨 : 「身体表現あそび」が広く実践される一助とすべく、愛知県の保育園で実践された「草むらごっこ」の保育内容について年齢別に検討した。その結果、「草むら」が設置されたホールで行われる「身体表現あそび」全般が「草むらごっこ」であり「草むら」の活用については何の制約もないこと、「草むら」から隠れたり出たりする楽しさを「身体表現あそび」の楽しさにつなげることが可能であること、「草むら」は「身体表現あそび」の実践において魅力的な環境になることがわかった。
目次 へ
繊維工場における家庭寮の形成と建築構成
山田 智子
要 旨 : 繊維工場の家庭寮的な建物で早い時期に建設されたのは、大正4年開始の帝國製麻大阪工場の自修舎である。昭和初期には東洋紡績姫路工場にもこの形式の建物が採用された。その後は戦時体制に入る中で青年学校の教育の中に組み込まれた。繊維工場の家庭寮は、法律や社会情勢に影響を受けながら、学校教育と同様に展開したが、民芸運動と連動した家庭寮や本格的な書院造の家庭寮など建築構成にバリエーションがみられた。
目次 へ
知的障害者のデス・エデュケーション構築の試み(2) -グループワークを通して-
石野 美也子 , 張 貞京
要 旨 : 知的障害者のデス・エデュケーション構築の試み(2)として、S施設の利用者のグループワークを中心に分析。一人ひとりが仲間の「老い」や「死」をどのように乗り越えようとしているかを「本人の語り」を通して考察し、さらに自分自身はどのような不安を抱いているかを知ることでサポートの方向性を考える。
目次 へ
ウエディングメロディーの形成
宮島 幸子
要 旨 : 通過儀礼のひとつである結婚式は人生最高のセレモニィーである。そのセレモニィーを飾る音楽は、社会とそこに生きている人々の営為と相互作用しながら国民的アイデンティティをもった「幸せな音楽」を鳴り響かせてきている。最近のウエディングメロディー事情を考察した。
目次 へ
食と健康に関わる教育・研究に関する一考察
池田 順子
要 旨 : 本学での39年間における食と健康に関わる教育の実践と研究の取り組みの相互の関わりについて、教育効果の有効性という視点から整理し、「教育と研究」を両輪として携わってきた取り組みについて考察した。その結果、教育と研究を両輪とする取り組みの有効性が実証できたと考えている。
目次 へ
スペインに眠る漢籍に関する調査研究動向
林 雅清
要 旨 : 筆者が2011年3月に行ったスペイン各地(エル・エスコリアル、グラナダ、マドリッド、トレド)の修道院・宮殿図書館や国立図書館等に保管されている「漢籍」(中国古典籍)に関する個人調査の経過と結果について、日本・中国等に於ける当該分野の研究動向の紹介を兼ねつつ報告する。
目次 へ
保育ゼミにおける実践活動 I -子育て支援室「ぶんきょうにこにこルーム」での取り組み-
鳥丸 佐知子
要 旨 : 平成22年9月、本学の創立50周年記念の学舎、月照館の一角に、子育て支援室「ぶんきょうにこにこルーム」が開設された。地域に根ざした子育て支援の場であると同時に、幼児教育や保育士の養成のための教育実践の場として、今後様々な活用が期待されているが、昨年度の「ゼミ発表」経験、そして今年度前期、ゼミ活動の一部として行った取り組み例を紹介する。乳幼児やその保護者と生でふれあえた経験は、将来「保育者」を目指す彼女らにとって大変貴重な体験となった。
目次 へ
調理学実習における調理技術向上授業実践の教育効果-2年間の授業実践の報告-
森 美奈子
要 旨 : 栄養士養成課程では、調理学実習を専門教育の必修科目として位置づけている。入学する学生の動機にも「食に興味がある」「料理を作ることが好き」と答えるものが非常に多い。しかし、近年、学習指導要領の改訂、食生活の変化や家庭での家庭教育の価値観の多様化などの影響から、入学時の調理技術能力には大きな個人差がある。本報告では、調理技術能力向上のための2年間の授業実践の教育効果について報告したい。
目次 へ
戻る

京都文教大学図書館 京都文教短期大学図書館
〒611-0041 京都府宇治市槙島町千足80番地

Design Concept by MoogaOne