〔共同研究〕男性論
西川祐子・荻野美穂=編
人文書院


目次
はじめに 西川祐子・荻野美穂

第一部 男たちの生きる日常

第一章 寄せ場の男たち トム・ギル
会社・結婚なしの生活者
はじめに
一 「寄せ場」・「寄り場」
二 「総領の甚六」
三 シゲル
四 就労作戦
五 刹那主義
六 明日はくる
七 キミツ
おわりに

コラム@ ハルリャン 韓国儒教社会の例外者たち 安田ひろみ

第二章 「子育てする男」としての父親? 中谷文美
九〇年代日本の父親像と性別役割分業
はじめに
一 父性の復権か育児の担い手か
二 役割意識の変化と育児をめぐる分業の実態
三 妻たちの不満と母性の呪縛
四 父親が子育てするとき
おわりに

コラムA 中国人男性と「妻管厳」 吉  ?洪

第三章 男性ケアワーカーの可能性 春日キスヨ
在宅訪問男性ヘルパーを中心として
一 ケアワークと男性介護者
二 変容する施設介護の現場
三 男性ヘルパーであることの困難
おわりに

コラムB 男の生活戦略 現代中国農村の場合 谷口裕久

第四章 鉄道マニア考現学 鵜飼正樹
「男らしさ」から離脱した男たちの逆説
はじめに
一 行動観察からみた鉄道マニア
二 鉄道マニアの自己イメージ
三 鉄道マニアと「男らしさ」

第二部 「男という性」の条件 心とからだから

第五章 「内なる女性」との不幸な関係 豊田園子
男性の心の深層
はじめに
一 内なる女性としてのアニマ
二 無意識にある女性への恐れ
三 父を求める母の息子
四 新しい道
おわりに

第六章 男になること・女になること 高石浩一
性同一性障害をめぐって
はじめに
一 性同一性障害とは
二 「身体の性」が男ということ
三 「心の性」が男ということ
四 性同一性障害の心理療法
五 臨床心理学と性同一性障害研究
おわりに

第七章 心理学は「男らしさ」を測れるか 岡田珠江
質問紙の限界と利用法
はじめに
一 性差心理学のはじまり
二 性度を測定する心理検査
三 性役割を測定する心理検査
四 質問紙の心理検査は役に立たないか
五 臨床心理の立場で考える質問紙の利用法の提案
六 質問紙による心理検査の種類
七 まとめと課題

第八章 射精する性 田中雅一
男性のセクシュアリティ言説をめぐって
一 性科学書・性マニュアル
二 ポルノグラフィー
三 相互行為としての射精
四 失神する男性

第九章 男の性と生殖 荻野美穂
男性身体の語り方
はじめに
一 男が語る「男の性」
二 「他人事」としての生殖、あるいは「やりっぱなしの性」
三 男にとっての避妊と中絶
四 環境ホルモン・男性不妊・生殖テクノロジー
おわりに

第十章 性と生の濃厚な社会 中山紀子
トルコの男性の男っぷり
はじめに
一 トルコ人男性は太った女性が好き?
二 消えた「チェルノブイリ一杯!」
三 「男はみんな狼よ」を信じる社会
四 やきもち焼きのトルコの男性
五 名誉(ナムス)
おわりに

第三部 近代国家と男性性 あるじ・おやじ・にいさん

第十一章 男の甲斐性としての家つくり 西川祐子
はじめに
一 「国民住宅」の男たち
二 公団住宅の男たち
三 一戸建て住宅の男たち
おわりに パロディ住宅の男たち

第十二章 天子のジェンダー 長 志珠絵
近代天皇像にみる“男らしさ”
はじめに
一 男であること、の描き方
二 鋳直される身体
三 天子のジェンダー
四 皇后像の布置
五 「家族」という容れ物
おわりに

第十三章 母系社会と男性性 遠藤  央
ミクロネシア、パラオの「近代化」とジェンダー
はじめに
一 パラオ社会における力の強さ、弱さ
二 伝統的分業と近代的分業
三 「近代化」とジェンダー
四 男性の語りかた
五 現代を生きる
六 母系社会と男性性
おわりに

コラムC アメリカ大統領の家族イメージ戦略
    歴代大統領就任演説にみる
吉川  寛

第十四章 南インドの「にいさん」 杉本星子
タミル映画にみる男性モデル
一 映画にみるジェンダーモデル
二 植民地統治下におけるインドの「伝統的大家族」と「家父としての男」
三 独立後のヒンディー映画におけるヒーロー像
四 タミル映画における家父の不在
五 「兄としての男」と「夫としての男」
六 南インドの「にいさん」と現代家族

第十五章 おやじの肖像 白石さや
インドネシアの国民伝統を生きた人々
はじめに
一 インドネシアの「家族主義」
二 「家族」の始まり
三 スハルト大統領時代の「おやじ」たち
むすびにかえて

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