学部・大学院

大学院 臨床心理学研究科 概要

(財)日本臨床心理士資格認定協会第1種指定大学院として、
人間の心に関する高度な知識と技能を備えた専門家を育てます。

医療、福祉、教育、司法、産業など、さまざま分野で、心理査定や心理療法に携わる高度職業専門人が求められています。こうした要請に応えるべく、臨床心理学の成果を社会に還元するのが臨床心理学研究科博士課程(前期・後期)の使命です。「人間」への理解を深める実践的なカリキュラムを設け、人間心理に関する高度な能力を備えた専門家の育成をめざします。

本研究科の特色

1.深さと広さ

人の心は非常に複雑です。それは意識と無意識という相異なった、しばしば矛盾する心の層、心のはたらきがあるからです。人の心の意識は非常に重要であることは言うまでもありません。しかしそれに劣らず無意識の心のはたらきにも注目する必要があります。本研究科では、無意識領域をも視野に入れた本格的な心理療法実践ができる人材を養成することを目標にしています。また、実践において医療、福祉、教育、司法、産業という多方面で応用できるようなカリキュラムを工夫しています。これにより心の深さと広さをカバーできると考えます。

2.本格的な力動的心理療法を体系的に指導

本研究科では、精神分析、ユング心理学、芸術療法など深層心理学にもとづく本格的な力動的心理療法を学ぶ機会に恵まれています。意識と無意識の相互作用の不思議さを学ぶことにより、人間理解がより深まることになるでしょう。そして、これらの学びを通して、自分自身の心の成長を感じることにもなります。臨床心理学の教育で一番重要なことは自分自身の心の成長にあるとも言えます。自分自身の心の成長とクライエントの心の成長が不即不離の関係にあることを知ることになるでしょう。

3.さまざまな実践領域に対応できる幅広い視点を提供

日本最大級の臨床心理士教員数を誇る本学は、学部と大学院が連動しています。本学の教員スタッフは、医療、福祉、教育、司法、産業といった様々な領域で実践活動をしています。そのような経験豊かな教員スタッフの知恵に自然に触れられる環境にあります。いつでも必要な時に必要な知恵が与えられるでしょう。そのためには、ゼミ指導においても、担当ゼミ教員だけではなく、全教員が院生全体をサポートし、指導する仕組みになっています。

4. 豊富な臨床実習体験―学内実習

本研究科では豊富な実習体験が用意されています。この実習は、たとえば教員養成のための教育実習と比較すると分かるように、2年間の長期にわたる継続的実習体験です。人の心の成長過程を観察し、その変化を感じとるためには、長期の継続的なかかわりが必要なのです。これが他職種とは異なる臨床心理士養成教育の一大特色です。まず当初、学内の附属「心理臨床センター」において、受付事務などのマナー教育を学びます。これによって電話の受付などができるようになります。その経験をした後に、ここでカウンセリングやプレイセラピーを実際に体験することになります。本格的なカウンセラーとしての第一歩を踏み出すのがこの場です。

5. 豊富な臨床実習体験―学外実習

学内実習と並行して、学外での実習が始まります。幼稚園、小学校などの教育機関、また、精神科、神経科などの病院・クリニック、さらに福祉施設などに出かけて体験を広げます。これらは2年間に継続して行い、少なくとも3領域の経験を積むことができます。実習先と大学は提携しており、安心して実習に赴くことができます。さらに大学附属の産業メンタルヘルス研究所への研究活動への参加、発達障害児へのグループセラピー、子育て支援、発達検査を中心とするアセスメントなど、課外での実習機会も活用することができます。

6. 手厚い養成システム―スーパーヴィジョン

人の心に寄り添い、その成長とつき合う仕事であるカウンセラーになるのは、なかなか大変です。実際に自分がカウンセラーとしての役割が取れるかどうか、誰しも不安を憶えるものです。大学院はどのように初心者を育てるのか、その教育体制が問われることになります。これが大学院の質を決めると言っても過言ではありません。指導の要は各ゼミ担当教員です。ゼミ担当教員には、大学院生活や研究活動だけではなく、実習やカウンセリングについてもいつでも相談することができます。また、担当教員だけではなく、全教員からもサポートをされます。さらに学外の専門家からも個人スーパーヴィジョンを受けるシステムを作り上げています。これらの専門家は本学教員スタッフがしっかりと選んだベテラン臨床心理士ばかりです。カウンセラーになることへの不安や悩みも十分に受け止め、指導してくれます。

7. 充実した学習・研究環境

施設面でも充実したものを準備しております。大学院生共同研究室には全員に個人机、ロッカーが配備されています。共有スペースにはソファと簡単な炊事ができる給湯室があります。実践活動や研究で疲れた心身を癒すための場でもあり、友情を育む場として利用されています。本研究科は定員が多いので、ここで培った友情は今後の人生においても貴重なネットワークに育つことでしょう。さらに、修了生や本学教員によって組織される京都文教大学心理臨床学会もあり、修了後も会員相互のサポートが受けられます。学部の図書館とは別に大学院図書室があり、そこには洋書を中心に臨床心理学を学ぶにふさわしい図書、文献が準備されています。大学院生活への支えとして、入試成績上位者に対する返還義務のない奨学金の付与、有給での教育経験(ティーチング・アシスタント:TA)の機会もあります。

8. 海外交流の豊富さ―国際的心理療法訓練機関との交流

本研究科は教員スタッフの豊富さのおかげで、海外の情報や経験を居ながらにして知ることができます。精神分析、ユング心理学、ボディ・ワークなど海外の著名な心理臨床家が本学を訪れ、講演や研修会を行います。スイス・ユング研究所の夏期集中プログラムに参加する企画もあります。

● これまで招聘された海外講師陣(抜粋)

    講演・ワークショップの内容
Allan Guggenbühl Mythodrama専門家、ユング派分析家 Mythodramaの実践的ワークショップ
Andrew Samuels 英国・エセックス大学
分析心理学教授/ユング派分析家
心理療法と政治学
Anni Bergman フロイディアン・ソサイエティ精神分析家 分離・個体化研究を踏まえた母子に対する心理プログラムについて
Fred Pine アルバート・アインシュタイン医科大学終身教授
フロイディアン・ソサイエティ 精神分析家
心理臨床と4つの心理学
James Hillman 元型的心理学の創始者 心理療法における“美”
Aesthetic Aspect of Therapy
9. 学会を多数開催

本研究科では年間2〜3回、学会を主催しています。

● 京都文教大学が主催した主な学会(予定を含む)

2000年度 日本心理臨床学会第19回大会
2005年度 日本芸術療法学会第37回大会
2009年度 国際箱庭療法学会第20回大会
2013年度 日本遊戯療法学会第19回大会
2015年度 日本ユング心理学会(予定)

など

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