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合掌聞法(がっしょうもんぽう)
子どもたちは、大人の姿を映す鏡のようなものです。
大人の言葉やしぐさから、たくさんのものを学び、模倣していきます。
掌(てのひら)を合わせて、み仏さまを拝むと言うことは、昔から日本人が日常している姿です。
右手は仏さま、左手は自分。み仏さまの心と自分の心とが、一つになった姿。それが合掌の形です。尊いみ仏さまの心に自分の心を少しでも近づけたい、という願いを表す姿です。より高いものへ、よりりっぱなものへ近づきたいというあこがれを表現した姿です。
今月の保育のねらいは、合掌(がっしょう)と聞法(もんぽう)です。
合掌すると、心が一つのものに向かう準備ができます。
そうすると、人の話が聞こえてきます。
本来、「聞法」とは、仏さまの教えを聞くことですが、ここでは静かにお話が聞ける心の姿勢と理解してもいいでしょう。
ただ「手を合わせましょう」と繰り返すのではなく、大人が真剣に合掌する姿を通して、子どもたちは「合掌」を知ります。
そして、子どもたちの言葉にじっくり耳を傾ける保育者の姿勢に人の話を聞くことの大切さも理解していくはずです。
■3歳児
- ☆ひとつ大きくなったことに喜んで登園する幼児もいるが、不安を持ち登園を嫌がり泣いたり、じっと動かず様子をうかがっている幼児がいるなど様々な姿が見られる。
- ☆幼稚園の生活習慣を日々の繰り返しの中で、保育者と共に行おうとするが、むらがあり、登園するなり遊びだす姿も多く見られる。
■4歳児
- ☆進級した喜びと同時に環境(担任や友達)がかわることに戸惑う姿が見られる。
- ☆昨年度のクラスの気の合う友達と遊ぶことにより、安心感を持つ。
- ☆生活習慣は身についているが、持ち物の始末に時間がかかってしまうなど、退行現象の見られる幼児もいる。
■5歳児
- ☆年長組になったという喜びを持つと同時に、新しい環境の中で緊張し不安になる幼児がいる。
- ☆年中組の時の友達と好きな遊びをすることで安定する。
■3歳児
- ☆嫌がらずに登園する。
- ☆新しい環境に慣れようとする。
- ☆好きなあそびをする。
■4歳児
- ☆年少組で身につけた日常の決まりを思い出す。
- ☆新しい環境に慣れ、自分の好きなあそびを見つける。
■5歳児
- ☆年長組になった喜びや自覚を持ち、新しい環境に慣れる。
- ☆友達と一緒に、好きな遊びをすることで安定する。