総合社会学科
教員紹介
グローバル・ガバナンスとは? 気になる人は私の研究室へ。
総合社会学部 教授
遠藤 央
- 研究テーマ:
- 植民地主義、グローバル・ガバナンス、帝国研究
台湾は清朝、日本、中華民国などに統治され、ミクロネシアはスペイン、ドイツ、日本、アメリカに、植民地支配、委任統治、信託統治といったさまざまな形態で統治され、いずれも日本の「外地」であったという経験を共有しています。両地域を比較研究することで、外来の権力が交代していく過程の歴史認識の形成や文化的な連続性への影響を、ポストコロニアリズム、グローバル・ガバナンス、帝国研究などの視点を取り込みながら研究しています。
ゼミではこんな風に学びます。
「文化」という概念が、現代の日本社会において、どのように使われているかを事例をもとに考えます。
受験生へのメッセージ
大学生活のキーワードになるのは「知的好奇心」。どんな分野でもいいので、興味があることには積極的に挑戦して、みなさんの知的好奇心を満たすために、講義や実習、教員など、大学の資源を大いに利用してほしいと思います。
コンテンツツーリズムから町おこしを考える。
総合社会学部 教授
片山明久
- 研究テーマ:
- コンテンツツーリズム研究、文化政策、観光ビジネス、観光政策
今日、地域では少子高齢化が深刻化しており、例えば地域文化においてもその担い手不足から文化の継承が危機に瀕しています。しかし近年では、アニメなどを契機に地域を訪れるようになった旅行者が地域文化に強い共感を示し、その支援を行うようになった事例が散見できるようになりました。今日の旅行者は地域文化にどのような役割を果たせるのか。全国のコンテンツツーリズムを詳しく調べながらそれを明らかにしたいと思います。
ゼミではこんな風に学びます。
「コンテンツ」と「地域」がゼミのキーワードです。私たちが観光の現場で感じる小さな違和感や満足感など、その感性を大切にして、旅行者と地域の関係を考えていきましょう。
コンピュータによる画像の色彩的解析の可能性に挑戦しています。
総合社会学部 教授
河本直樹
- 研究テーマ:
- 色彩学、感性工学
アパレルやインテリア等における色彩の印象や嗜好、心理的効果について研究しています。単色やシンプルな二色配色等を対象とした研究はよくあるのですが、私がやっているのは多色配色あるいは模様や柄を含む実際のカラーデザインです。そうなると色の組み合わせ、面積比、形、配置、等々、取り扱う要素が激増し、問題が一気に複雑化します。そこで私はコンピュータを使って、色の分布や様々な画像特徴量をとらえ、分析しています。
ゼミではこんな風に学びます。
色彩、アパレル、およびその周辺分野から、自分の関心のあるテーマについての研究に取り組みます。
受験生へのメッセージ
学校と病院は「先生」で選ぶべきだと思います。総合社会学部の魅力は各分野のエキスパートが豊富に揃っているところ。このページを読んで、気になる先生がいたら、ぜひオープンキャンパスなどで京都文教大学を訪れて、その先生に会ってみてください。
「わかった!」の笑顔を引き出す社会科授業と教材開発を研究。
総合社会学部 教授
総合社会学科長 澤 達大
- 研究テーマ:
- 社会科教育(観光教育、防災教育)、教師教育学
わかった時に子どもたちが“ニコッ”とする笑顔を、教室に咲かせられる教員の育成に取り組んでいます。社会科の授業が講義一辺倒や暗記中心、テクニックに頼るようでは、笑顔は広がりません。知的好奇心や探究力が芽生える教材開発と、学びの過程を大事にする指導方法を研究し、興味がわき確かな学力が身に付く授業を学生と一緒に模索しています。さらに学校現場で教員に求められる「一瞬の対応力」などの能力の研究も進めています。
インドと日本、どっちがオシャレ? ファッションから文化を考えます。
総合社会学部 教授
杉本星子
- 研究テーマ:
- 社会人類学、テキスタイル研究、南アジアおよびインド洋島嶼地域研究
インドのシルク・サリーの生産と歴史の研究を軸に、インド洋を越えてアフリカ、中東、東南アジア、そして日本へ渡ったインドのテキスタイルや、日本からインドや中東、アフリカへの輸出されたシルクや化繊のテキスタイルとそれらがもたらしたファッションの変化について研究しています。また、マダガスカルの人々とともに、野蚕シルク織物の伝統の継承と市場開発による農村の貧困改善と森林環境の保全に向けた研究に取り組んでいます。
ゼミではこんな風に学びます。
各自が興味のあるテーマを研究し、現代社会における経済と文化の関係について考える力を養います。
受験生へのメッセージ
文化人類学は、現場に出て、現場で考える学問です。キャンパスを飛び出して、いろんなものをみて、いろんな人と出会い、いろんなことを体験してみたいという元気のある学生にとっては、とても面白い学問だと思います。
総合社会学部 教授
竹中 徹
- 研究テーマ:
- 財務会計論、非営利組織の会計、会計教育
「とりあえず」「なんとなく」のキャリア選択行動の効用を探究する。
総合社会学部 教授
中嶌 剛
- 研究テーマ:
- 労働経済学、人的資源管理論、キャリア論
労働経済学はヒト(人的資源)を分析対象とする学問分野です。企業側はいかに人を有効活用できるかを考えますが、働き手からすれば、いかにして職業生活に適応し、職業能力を発揮しながらその人らしいキャリアを形成できるかが重要になります。モノ、カネ、情報とは異なり、さまざまな感情を併せ持つヒト・若者の行動実践が思考・価値観の発達的変化とどのような関連があるかを研究しています。
ゼミではこんな風に学びます。
労働・HRM(人的資源管理)に関する文献・学術論文を用いた発表や討論を通して「働くこと」を経済学的視点から捉えられる眼を養います。
開発が進む東南アジア地域の社会・文化や福祉について考察。
総合社会学部 教授
馬場雄司
- 研究テーマ:
- 東南アジア地域研究・福祉と地域デザイン
タイと日本を往復しつつ、福祉をキーワードに地域について考えています。北欧というイメージの福祉ですが、アジアにはアジアの伝統的相互扶助があり、日本もその上にたって、西洋生まれの近代的福祉システムを取り入れました。こうした視点で、施設での営みだけでなく、地域における人のつながりの中で、「福祉」を考えています。また、アジアの音楽調査も手がけており、自然素材の民族楽器の医療・福祉分野での可能性にも関心があります。
ゼミではこんな風に学びます。
医療と福祉に関わるテーマを人類学的に考察。また、アジア的視野から現代日本の社会や文化を考えます。
中国の漢民族がメインテーマ。宗教や生活習慣などを調査しています。
総合社会学部 教授
潘 宏立
- 研究テーマ:
- 現代中国の社会・文化研究
中国の東南部を中心に漢民族の社会や文化およびその変容を研究しています。特に、宗族と宗親組織、祖先祭祀、民族宗教、生活風習、サブカルチャを現在の社会背景において調べています。また、海外華僑・華人と故郷社会の経済・文化の相互作用、沿岸部の少数民族(回族、シェ族)の文化とアイデンティティーについても興味を持ち調査・研究中です。最近、目覚しい社会や経済発展を遂げている中国では、伝統文化の社会的な役割についての研究も取り組んでいます。
ゼミではこんな風に学びます。
現代中国の社会・文化、経済、観光および日中経済・文化交流、海外華人社会などの問題について研究します。
ステレオタイプや偏見がつくられる仕組みについて追究しています。
総合社会学部 准教授
浅井暢子
- 研究テーマ:
- 社会心理学、社会的認知研究
「関西人といえば、阪神ファン」と言ったり、言われたりしたことはありませんか? 私の研究対象は、このような特定の集団に対するステレオタイプや偏見です。ステレオタイプや偏見がどのようにつくられ、なぜ変えにくいのか、また偏見などの対象となっている人はどのように感じているのかという問題を実験や調査を通じて検討しています。興味の幅は広く、裁判員の判断過程や集団間の紛争解決についても研究中です。
ゼミではこんな風に学びます。
「どうして人はこんな行動をするのだろう」「どうしてこんな風に考えるのだろう」社会に生きる人間の「こころ」の理解に挑みます。
規範と論理による紛争解決
総合社会学部 准教授
塩盛俊明
- 研究テーマ:
- 少年法、刑事政策、刑法
社会のなかで生じた争いごとに対して、予め定められたルール(規範)にその争いごと(具体的事実)をあてはめて、論理的に「最適な結論」を導くのが法学の役割です。ここでいうルール・規範は、法というかたちで、例えば個人として尊重されるべきこと、経済的取引や家族に関すること、犯罪や非行に関することなど、多くの面で私たちの生活を規律しています。そのような「最適な結論」を解釈によって導くことが法学の醍醐味です。
ゼミではこんな風に学びます。
関心を持った法的問題とその関連する法律について主体的に学び、プレゼンや討論を通して理解を深めます。
非営利組織の問題をフィールドワークを通して研究。
総合社会学部 准教授
平塚 力
- 研究テーマ:
- 経営組織論、組織改革のプロセス
私の研究対象は行政や病院や大学など公共のために存在する非営利組織です。これらの多くは伝統が邪魔をして、組織に問題が生じても自らを改革することは容易ではありません。そこで私は、インタビューを中心としたフィールドワークという手法を用いて、組織改革の現場では何が起きているのかを研究しています。当事者には見えない組織の問題を、部外者が理論的に説明するという点で、研究に社会的な意義を感じています。
ゼミではこんな風に学びます。
経営学に関する基本的知識や経営学的な考え方を、テキストをもとにした発表や討論に取り組みながら身につけます。
クイズ番組から私たちの知的関心の変化を探っています。
総合社会学部 准教授
山崎 晶
- 研究テーマ:
- 社会学、メディア文化論
テレビ番組には70年余の歴史があります。出された質問に対して「正解」を出すクイズ番組は、私たちが「知って得した」と思う情報がどのようなものかを鮮やかに映し出しているといえるでしょう。では、いったいどのような情報に満足し、不満を覚えているのでしょうか。問題と答え、そして当時の人々の反応から、日本社会の「知」の変化を探っています。さて「答えは何でしょう?」
ゼミではこんな風に学びます。
アニメやゲーム、音楽など、娯楽として楽しまれているメディア文化を対象に、人々がそれらにのめり込む理由を探究しています。たとえ自分自身が共感しにくい対象でも、理解を示すことができる力を磨いてほしいと思っています。
「寄付」と公共サービスの関係と可能性を探る。
総合社会学部 准教授
山本真一
- 研究テーマ:
- 応用ミクロ経済学、公共経済学
日本では、政府がいままでさまざまな公共サービスを国民または地域住民に提供してきました。その一方で、政府が行ってきたサービスを民間企業に行わせるための方法として、寄付があります。果たして、どちらの方法が望ましいのでしょうか?「寄付によって私たちの暮らしは良くなるのか」、「寄付行動を促進するために政府はどのような政策をとるべきなのか」といった問題について経済学の道具を用いて研究しています。
ゼミではこんな風に学びます。
さまざまな政策課題について経済学的に考え、自らうみ出した政策プランを社会に発信します。
世界の「街」と「建物」が大好き。 建築家としても活動しています。
総合社会学部 講師
小林大祐
- 研究テーマ:
- 地域再生計画、まちづくり
歴史的市街地の景観まちづくりやニュータウンのまちづくりを研究しています。建築や都市のデザインだけでなく「人のつながり」をつくり直すことによって魅力に溢れ、安心して住み続けられる地域を住民自らの活動によって再生する取り組みを行っています。また、ヨーロッパを中心に世界遺産を活かしたまちづくりや個性的で魅力的な地域再生の方法を調べています。
ゼミではこんな風に学びます。
実際にまちを歩きながら地域の抱える問題を解決する方法を一緒に考えていきます。
受験生へのメッセージ
開設以来まだ新しい本学科は、活気と創造性に満ちたみなさんを必要としています。大学時代はあらゆる可能性にチャレンジできる時代です。多くの友達や先輩、教員との交流を通して豊かな人間性を培い、将来の夢をつくるために一緒に学んでいきたいと思っています。
従業員と企業がWin-Winの関係を築ける組織を経営学の視点から考察。
総合社会学部 講師
多湖雅博
- 研究テーマ:
- 組織開発、組織行動、経営管理、メンタルヘルス
従業員が皆いきいきと働いている職場というのは、ある意味理想の職場といえます。なぜなら、従業員が皆いきいきと働くことで、従業員が幸せを享受することができると同時に、従業員のパフォーマンスの向上にもつながるからです。これは職場にとっても好都合であり、従業員と職場の双方はWin-Winの関係となります。このような状態を目指して、経営学の視点から組織開発という分野を中心に研究に取り組んでいます。
ゼミではこんな風に学びます。
一般企業だけでなく学校や病院などのあらゆる組織の経営やマネジメント、そしてそこで働く人々の行動などを対象にした調査を行い、それらを研究成果としてまとめていきます。
他者を思いやる心はどのようにして生まれるのか。
総合社会学部 講師
山本佳祐
- 研究テーマ:
- 社会心理学 利他行動
友人が困っていたら多くの人は手を差し伸べると思います。そういった他者を助ける行動を利他行動と呼ぶのですが、この行動には一般に労力や時間などのコストが伴います。それにもかかわらず、人はなぜ利他行動を行うのでしょうか? 思いやりの心が生まれる仕組みについて関心があります。
ゼミではこんな風に学びます。
自分の興味・関心を見つけるためには、物事を主体的に考えて疑問を持つ力を身につけることが大事だと考えています。一緒に楽しみながら議論しましょう!